「ウキウキ美術館9 スケッチ(画流三)」
風景と人物のどちらが難しいのでしょうか?以前はどちらも難しいと思っていました。でも、この歳になってわかりました。たぶん、人物ではないかと。
大学の先輩から人物を描きなさいと言われました。人物はいつも見ていますので、線の狂いとかバランスがおかしいとすぐにわかってしまいます。だから、岩瀬君、早いうちにアグリッパ(デッサン練習用の石膏)を描きなさい。しかし、コツコツと地味にアグリッパを描いているのは飽きてしまいます。アグリッパを途中であきらめた同じ年の美術部員もいたわけで。僕も、もういいかなと思ったわけです。あの時、もう少し頑張っていたらよかったと後悔しています。
風景は、デッサンが狂っているのかどうか見わけが難しいものです。本物や写真を見比べないと、分かりません。安城百景の風景はどれも正確ではないと、今さらながら思います。自分の表現はしていますけど。
今回のスケッチも自由気ままに描きました。人物をたくさん描いてきたので、自由の幅が広がった気がします。